活動報告 2019年

anker

2019/08/09 食品安全規格「HACCP」の義務化(全食品関連事業所:対象)について

1.はじめに

 全国には、飲食店・レストラン、食品販売店・スーパー、惣菜製造販売店、菓子・ケーキ類製造販売店など、一般消費者が食べる商品を製造・販売する事業者さんは、非常に多いです。

 2018年6月13日に、標記の「HACCPの義務化」が国会で採択され、2年以内に「全食品事業者」を対象に施行される事になりました。

 背景には、食中毒の発生が後をたたない事があります。食中毒が発生すると、ひどい場合には、食中毒患者の死亡・重篤な症状につながります。これらの事案はTVなどのメディアでも大きく報道され、事業者としても、「営業停止」から深刻な場合では「廃業」「倒産」に至るケースも後を絶ちません。

 私達が目にするメディア報道は、厚労省の「食中毒統計」によるものです。

ところが、厚労省の補助金による3つの研究調査機関への委託研究結果によると、

食中毒統計の「400~5900倍の食中毒患者」の存在が推定されるというものでした。

           (下図:参照)・・・3種類の食中毒菌での研究

いかに多くの患者が、食中毒と気づかずにいつのまにか治癒してしまっているか、という事がわかります。ただし、免疫力の下がった方々、高齢者、乳幼児などでは、治癒せずに重篤な症状になりかねません。

また、事業者側も、気づかないうちに「食中毒菌に侵された食品」を、いかに多くの消費者に提供してしまっているか、という事にもなります。

 

2.「HACCP導入」への対応(豊橋市の事例:紹介)

 法制化になる前の「厚労省有識者会議」で議論されている段階から、「HACCP」の重要さを感じて熱心に活動していたのが、愛知県豊橋市でした。

筆者は、豊橋市からの依頼で「HACCP5日間セミナー」の依頼を受け、H30年に実施しました。

5日間のセミナーは、全国でも例が無く、豊橋市が市内事業者さんの教育啓蒙と、いわゆる「食品安全のプロ」の育成を真剣に考えていた事がうかがえます。

その後、「袋井商工会議所」でも半日セミナーを実施しました。(下の写真)

 

国会で義務化が決定し、その後、各都道府県毎に、業態、規模、どこまで実施するか?などを検討、最終的に決定し、2019年6月上旬に「各管区保健所」が全事業所対象に説明会を実施したところです。今後、ゼロからのシステム構築、従業員さんの教育訓練などが、各食品事業所さんで進んでいくと思われます。

 

筆者が、特に重要と感じるのは、

①「事業所毎、商品毎」の原材料等には、どんな食中毒菌が含まれているか?

その特徴(耐熱性、増殖条件・スピード、危害の内容・程度など)は何か?

② 店頭での陳列環境(温度管理、経過時間、落下菌、トング管理状況など)  

   などです。

 

そのような必須の知識だけは確実に把握し、自社の食品に関して「ポイントは何か?」を経営層から従業員さん全ての方々が認識して、「お客様を守る!」「自社を守る!」ことを、お考え頂きたいと思います。

 

今後「ベストブレーン浜松」では、そのような観点でのご支援なども積極的にお受けし、サポートしてまいります。

 

ベストブレーン 鈴木 雅美

 

anker

2019/07/16 「事業継続力強化計画」の認定制度が始まります

1.はじめに

 昨年は、西日本豪雨、北大阪や北海道での地震、台風による関空の被害や当地域での停電など多くの自然災害に見舞われ、サプライチェーンの寸断など災害後の事業活動に大きな支障が生じた1年でした。

そこで、近年の大規模災害の多発化や中小企業の企業数の減少などから、「中小企業強靭化法」を制定し、大災害を意識した事業継続計画(BCP)にとどまらず、事業環境の変化や 事業承継なども意識した「事業継続力」の強化を推進することとなりました。

 加えて、この「事業継続力」の強化に取り組む企業を優先的に支援するため、「事業継続力強化計画」の認定制度をスタートすることにしました。

 

2.国は、ものづくり補助金・税制等での優遇で「事業継続力」強化を全面支援します

 中小企業が「事業継続力強化計画」を策定し、経済産業大臣の認定を受けることで

  ・事業継続力強化に取り組む資金に対し、低利融資、信用保証枠の拡大等の金融支援

  ・防災・減災設備に対する税制優遇(20%の特別償却)

  ・補助金(ものづくり補助金、持続化補助金)の優先採択

  ・連携先の企業や地方自治体等からの支援措置

  ・中小企業庁HPで認定を受けた企業の公表

  ・認定企業に、名刺や会社案内等に利用できるロゴマークの使用許可

 といった特典が与えられます。

 

 防災力の強化のための投資を行いたい、あるいはものづくり補助金等の補助金を

 申請しようとされる企業様には、今年からこの「事業継続力強化計画」の認定が

 ある意味必須となります。

 

3.事業継続力強化計画の策定について

 詳細は、中小企業庁のHP(以下url)を参照してください。

  https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/keizokuryoku.htm

 啓蒙チラシ

 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/2019/190702keizokuryokuleaflet1.pdf

  なお、7月末までには詳細な実施要領等が公表される予定です。 

                                         以上

  ご関心、ご興味がありましたら、ベストブレーンにお問い合わせください。

                         ベストブレーン 宮角 良介

anker

2019/05/15 事業承継支援

 小規模企業を中心に企業数は年々減少傾向にあります。これは創業支援等を受けて開業する事業者がある一方、 廃業する事業者の数が開業を上回っていることによります。廃業を予定している理由で近年特に顕著な点が、 「子供に次ぐ意志がない」「子供がいない」「適当な後継者が見つからない」といった後継者問題、事業承継に 関することです。(2016年日本政策金融公庫総合研究所「中小企業能力不足事業承継に関するインターネット調査」)

  また、経営者の平均年齢もここ20年間で20歳近く上がり、2020年までに30万人以上が70歳以上になると言われています。(2015中小企業庁委託調査「中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査」(株)帝国データバンク)

このような状況の中で国も事業承継対策に力を入れており手厚い事業を展開しています。昨年2018年度、県の委託事業として 「プッシュ型事業承継支援強化事業」が立ち上がりました。県西部地区においてブロックコーディネーターとして同事業に 携わりましたのでその内容を簡単にお伝えします。

 

 1.活動内容

 (1)事業承継の重要性、気づきの掘り起こし

事業承継問題は、ともすれば日々の事業対応に追われ後回しになりがちです。しかし前述したように経営者の年齢が年々高齢化しており、気づいたときには後継者がいない・育てていなかった等で最悪廃業に至るということもあり、早い時期に対策に取り掛かる必要があります。企業規模にもよりますが、事業承継には通常5年から10年かかると言われています。各商工団体(商工会議所・商工会・金融機関等)と一緒になって会員の皆様への啓蒙・気付きへの働きかけを実施しました。

 

 (2)事業承継関連の金融・税制・補助金等に対するアドバイス、専門家紹介

事業承継に際し、事業主および後継者にとって大きな関心事の一つが借入保証に関するもの、贈与税・相続税に関するものおよびそれらに対する補助金含めた支援策等です。これらは事業承継の3つの承継(経営の承継・財産の承継・意志の承継)の一つである財産の承継に関するものです。税金対策等は専門の税理士の紹介含め相談内容に応じた対応となりました。

 

 (3)事業承継計画作成支援

事業承継は一定の時間がかかるという前提のもと、現代表者と後継者それぞれが予定承継時期を定めその前後で何をするかを企業の事業目標(売上・利益等)と合わせ一覧で確認できるよう計画を立てることが肝要です。株式の移動集約と代表者変更および関係者への周知、後継者教育等を計画的に進めるための指針であり、事業計画の一環としての位置づけが必要です。その計画作成のお手伝いをさせて頂きました。(計画記入例:次ページ)

 

 (4)後継者教育支援

後継者教育は社内と社外に区分されます。社内は社内の各部署を定期的に経験し業務に必用な知識を習得するもので各企業の個々の事情に応じた内容となります。一方社外は商工会議所・商工会等が主催する後継者セミナーとか同青年部、異業種交流会等への参加により経営者としての資質向上・人脈形成等が主な内容です。各商工団体には豊富なメニューがありその活用策を商工団体職員とともに事業者・後継者に紹介させて頂きました。

(5)経営改善

後継者がいるにもかかわらず、後継者が事業継承に対して肯定的な返事がない理由の一つが、事業の先行きに自信がもてないという点があります。事業承継を進めるうえでのステップとして、後継者が前向きに取り組めるよう現在の事業環境を改善する必要があります。これを「磨き上げ」とよんでいます。先に事業承継は事業計画の一環であると言いましたが、正に事業承継を成功させることが出来るかはここにかかっています。親族内承継にせよ従業員承継にせよ候補者に「やります」と手を上げてもらうためには事業の磨き上げは絶対です。ましてM&Aのように仮に第三者に買ってもらいたいような時にも改善活動は必要です。

事業承継を円滑に進めるうえでの重要なステップであることを説明し助言させて頂きました。

 

(6)事業承継ネットワーク

事業承継は国を挙げての支援事業となっています。そのため静岡県でも行政・商工団体・金融機関・各士業団体がネットワークを構成しさまざまな連携活動をおこなっています。さらに税理士・弁護士・税理士・中小企業診断士・行政書士等が専門家として登録されています。ネットワークの活用の仕方、相談窓口等についてご支援させて頂きました。

事業承継はその重要性は認識していても、その対策を具体的に進めている例はまだ少ないのが現状です。しかし元気なうちに考えておかないと気付いた時には手遅れになる可能性もあります。BBHは事業承継の計画作りから経営改善のお手伝いが可能です。困った時には是非お声を掛けてください。 

      2019.05.09    ベストブレーン浜松   増井

anker

2019/04/11 ㈳中東遠タスクフォースセンターでの教育・訓練実施について

 ベストブレーン浜松のメンバー4名が、ポリテクセンター「生産管理・基礎」セミナーの講師を務めました。これは、掛川にある地域企業支援機関であります「㈳中東遠タスクフォースセンター」が主催したものですが、私達はここの登録専門家として実施させて頂いたものです。

 

 1日3時間を4日間にわたる長時間に及ぶものでしたが、11社18名の方が参加して頂き真剣な議論をして頂き、私達も大変勉強になりました。

 

 私達は、4日間のストリー作りに特に拘りました。

それは、この研修を受けた参加者の皆さんが「自部門のやるべきことを社長さんにプレゼンできる」ことでした。 それぞれ企業の状況が違う中での「問題探し」や「解決策」をまとめ上げる難しさもありましたが、皆さんの真剣な議論に助けられながら無事終了することができました。

 

①第1回(2/20)・・・IT・IoTを活用した生産性向上

 

 生産現場で使える数々のシステムとそれぞれの特徴を説明させて頂きました。

演習ではITとIoTを活用した生産性向上策を各自会社に合わせて討議して頂き、参加者同士が自社の問題を打ち明けたり、相談に乗ってもらうなど、盛り上がったグループワークとなりました。

②第2回(3/1)・・・生産管理と工程改善

 

工程改善の着眼点や進め方を学び、演習では、a.レイアウト上の問題点探し

b.VSMによる加工時間、生産リードタイムの算出 c.ボトルネック解決策 d.所要量計算➝発注量算出 など多岐にわたって、その手法を学んで頂きました。

 

⓷第3回(3/7)・・・IE(Industrial Engineering)による生産性改善

 

 工程分析、稼働分析、動作分析、時間研究、マテリアルハンドリング、プラントレイアウト、事務改善 など、問題解決の視点や手法を学び、演習では実在する企業の生産性向上のための方向性を議論して頂きました。

④第4回(3/15)・・・トヨタ式問題解決方による目標設定

 

製造業を取り巻く環境や、労働生産性指標について説明をし、問題点を浮き上がせるための分析手法を提供させて頂きました。 演習では、実在する企業を例に、他社比較や自社の時系列分析、サイクルタイムなどの製造現場分析などの手法を使い、問題点探し➝重点絞込み➝目標設定 の疑似体験をして頂きました。

このように、いろんな角度からの生産性向上策の探求をしたり、解決に向けたストリーを作り上げるなど、日ごろから連携して取組んでいる我々だからこそできるワザと強く感じました。 これからも、同様の教育訓練を実施していく所存です。

 

また、貴方の会社に出向いての教育・訓練にも対応させて頂きますので、ご要望がありましたら、気軽にお声かけのほど宜しくお願い申し上げます。

 

文責:大石勝美

anker

2019/02/19 人材不足が顕著化

浜松市内の製造業はどこも新入社員の採用予定人数が目標を割れており、人材不足だと人事担当者が話をしてくれます。

人材不足を解消する手段として「定年退職者の雇用」「障害者の雇用」「ニート等社会からドロップアウトしてしまった若者の雇用」「結婚・出産育児・介護で退職した女性を雇用」する道があります。

 すでに高齢者雇用を進める動きが出ており、定年制を撤廃している事業所もあります。

 多くの人材を確保するためには、「今まで雇用してこなかった人材が働ける環境」を整備する必要が出てきます。

 そのためには今までの労働環境を見直し、改善・構築していく必要があります。今までの考え方と違うアプローチが必要になりますので、そのような場合はぜひベストブレーンにご相談ください。

 

 

<障害者雇用の場合>

 

   業務内容、環境などの実態を把握

   障害者が出来そうな仕事の選別(切り出し)

   業務手順の確認(本人の障害の特性によって冶具などの工夫が必要)

   作業手順書作成・作業現場の明示を整備

   障害者にて作業をしてみる → 不具合部分を改善

   作業手順書の修正

 

 障害者が業務を完遂できるような仕組み作り行い、環境を改善していきます。特に冶具があれば品質に問題がなく安全に作業が出来る場合も多いため、障害の特性によって環境を整備する必要があります。

 

 冶具一つで働きやすさが変わりますので、現場を確認しつつ対応しております。

 

キャリアコンサルタント 高橋孝子