2024年 活動報告詳細

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   11月 14日(木)   自動車業界のサイバーセキュリティガイドライン

 

 自動車業界に身を置く企業の皆様には、今や必須のガイドとして位置づけられている「自工会/部公会・サイバーセキュリティガイドライン」をご紹介いたします。

 自動車産業のサプライチェーンを支えるすべての企業において避けては通れないサイバー攻撃対策の統一したガイドラインです。実施すべき基本的なセキュリティ対策に抜け漏れがないか確認でき、自社のセキュリティ向上に役立ちます。

 

【概要】

評価する数は、全部で153項目

 

Lv1・・・自動車業界として最低限、実装すべき項目(50)

Lv2・・・自動車業界として標準的に目指すべき項目(74)

Lv3・・・現時点で自動車業界が到達点として目指すべき項目(29)

 

未実施項目は、最低限の対策であるLv1から、Lv2、Lv3と順番に手を付けていきます。

2024年中に、まずは青と黄色のLv1、Lv2の対策完了を目標としています。

 

【自己評価の要領】

自社の評価方法を説明します。

 

3つの提供資料があります。

① ガイドライン(ガイドライン制定の背景と目的、ガイドラインの対象範囲、構成、活用方法、要求事項・達成条件、用語集を記載)

② ガイドライン解説書(用語や要求事項、達成基準などに対し、解釈に迷う部分を抽出し解説を行ったもの)

③ セキュリティチェックシート(要求事項・達成条件の確認に使用するチェックシート)

 

まず①と②の説明をよく読んで、そしてチェックシート③を作成し、自工会、部工会および関係他社と共有します。

【評価項目】

評価項目は、大きく「分類」→「ラベル・目的」でまとめられ、「達成条件」が自社の状況を評価する項目になります。

 

「達成条件」153項目は、0:未実施、1:対応中、2:対応完了で評価します。(306点満点)

また対策しているものは、その根拠(なぜそのように評価したかのエビデンス)も記入します。

 

ちなみに2023年度の提出企業の状況は、3,240社が自己評価を実施しました。

以下のような結果となっています。

 

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ベストブレーン浜松では、経験豊富なコンサルタントによりサイバーセキュリティガイドラインの

評価、対策の実施をご支援いたします。どうぞお気軽にお声がけしてください。

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合同会社 ベストブレーン浜松 大竹秀昇         

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9月   23日(月) 《TEA TIME》美術鑑賞と経営

 もうすぐ暑い日々が過ぎて、涼しい風が気持ち良い季節になります。そして秋が深まってくると日本各地の美術館や博物館でさまざまな展覧会が行われます。9月の報告は、「TEA TIME」と称して中小企業の社長様やコンサルタントの方々に美術鑑賞をお勧めする内容です。

美術鑑賞といえば趣味や教養というイメージが強いですが、最近、芸術に触れて「美意識」を高めることは、ビジネスにおける経営力の向上にも役立つと言われ始めました。海外では、美術館のイベントに参加する顔ぶれが、美術愛好者や学生から企業の経営者層などに変わってきているといった動きがみられるそうです。なぜ今、経営者層が芸術に触れて「美意識」を高めようとしているのか、その理由は「美意識を高めることが、経営の意思決定に直接役立つ時代になってきたから」と説明されています。それはなぜ?と更なる疑問が生まれます。それに答えるために、山口周氏の『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 』という著書を要約して、その理由をご紹介したいと思います。

1、美意識の向上が経営の意思決定に役立つ3つの理由

1)美意識が市場での生き残り術になる

 山口氏は、「全てのビジネスがファッション化する」と言っています。この意味は、行動の美意識によって商品がえらばれる時代が来たと解釈できます。消費者が商品やサービスを選ぶ判断基準は、「機能」「価格」「デザイン」といった目に見えるものでしたが、「これを使っている人だと思われたい」という自己実現の欲求を満たすかどうかに変化しているということです。

 パソコン選択時における価値観の変化の例が分かり易いかと思われます。第一段階:機能性がパソコンを選ぶ際の重要な基準でした。その機能性を早く安く実現すれば商品も売れていました。第二段階:感性の時代、今度はデザインや質感などの感性に訴える要素が、購入する際の重要な選択基準となりました。第三段階:そしてデザインも一定以上のレベルになると、消費者が商品を選ぶ基準は自己実現へと移ります。「この商品を持っていると美意識の高い人だと思われる」という自己実現欲求にアプローチすることが重要です。その新しい価値観を浸透させるには、裏付けとなるイメージやストーリーが必要です。新しい価値観の創造は、経営者に美意識に基づいた高い創造力が備わって、初めて実現できるのではないかと問いかけています。

2)もはや論理や理性だけでは競合と差別化ができない

 少し前までは、我々コンサルタントも個人的な主観に頼る直感ではなく、数字などの根拠に基づいて導き出された客観的な指標を使って、論理的に意思決定を行うという立場で、企業様の支援をしてきました。

経営スキルといえば、論理的思考力や数値分析力だった訳です。しかし、論理的に意思決定をするということは、誰でもが同じような結論に至ることを意味します。多くの経営者が理論的に武装した結果、意思決定までも似たり寄ったりの状態になってしまっています。これからは、論理的な思考や数値分析は、AIソフトに任せて、競争相手とは違うユニークなアイディアを産み出す創造力が必要な時代なのです。ユニークな発想をするためには、感性や美意識を磨くことが必要です。

 

3)グレーゾーンが多いと、美意識が拠り所になる

 3つ目の理由は、企業のコンプライアンス・リスクマネジメントの面でも、美意識が危機管理につながるということです。最近では社会の変化の速さに法整備が追い付かず、法律違反ではないけれど、商習慣や性善説に照らし合わせるとクリーンではない、というグレーゾーンのような状況での企業行動が見受けられます。しかし、グレーゾーンの中で行動した企業のほとんどは、後日に“不正”や“隠蔽”といったイメージが定着し、その後の経営に大きな損失をもたらしています。法整備されていない領域で、経営者が意思決定をするときには、数字による利益の追求だけではなく、商習慣や性善説などの善悪に対する美意識が重要となるのです。

 このように、自己実現欲求という消費者の嗜好の変化、数字の理論だけでは勝てない経営環境、法整備が追いつかない社会変化の速さという背景から、経営者が意思決定する際の、拠り所として「美意識」は不可欠な要素となりつつあります。山口氏は、美術や音楽、文学といった芸術を嗜むことによって、真贋を見極める、善悪の判断、美を理解するという「真・善・美」を見極めるスキルが身につき、このスキルが現代の企業経営に必要だと述べています。

2、美術の見方4つのポイント  

 ここでふと思うのは、『理由は理解できたけど、ただ鑑賞するだけで美意識が高まって、経営に活かせるようになるの?』そんなに直結しているとは思えない!と感じている経営者やコンサルタントの方もいらっしゃるのではないかという事です。そんな方々に、とっておきの美術の見方として、私自身がこれだ!と思った「4Pが大切」という話を見つけましたので、簡単にご紹介します。4つのPとは「Period=時代」「Place=場所」「People=人」「Piece=作品」を知る、ということです。

 「Period=時代」のポイントは、画家が生きている時代背景を知り、理解するという点です。例えば、美術史上、私たちに馴染みのある「印象派」は、1874年に生まれました。このころからようやく「写真」が人々の間に普及していき、写真の普及が、絵画の「実物そっくり」に描くより「自分が見た世界」を描くことの価値に繋がっていきました。

「Place=場所」については「どこで生まれたのか?」という観点になります。時代を知っていくと同時に、この「場所」を見ていくことが不可欠となります。例えばルネサンスという芸術運動においては、フィレンツェという場所に着目をして時代背景を読み解くことで、ダ・ヴィンチやミケランジェロといった傑出したアーティストが生まれた理由がわかってきます。作品を鑑賞する際に、時代と場所に「タイムスリップ」することによって、時代の空気を追体験しながら美術作品を感じることで、なぜその作品が歴史に残っているのか?を読み解いていくことが出来ます。これが美術を深く楽しむ入口となるようです。

「People=人」鑑賞している絵の画家は、何か特別な能力や個性を持っているという見方をします。その個性が故に背後にストーリーが存在し、絵画となって表れているはずです。その激動の人生が絵と結び付けて語られる典型がゴッホです。南フランスにあこがれ、各地を転々とした中で起こした「耳切り」という有名なエピソードは誰もが知るところです。画家の人生を知ることは、その作品が評価される理由の一部を知る事でもあります。

 以上の3つのPを踏まえた上で、最後のPが「作品:Piece」です。ここでのポイントは、つぶさに観察していく(Observe)ことで得られる「作品への気づき」だと言われています。実は、作品を「観察する」ということは、思っている以上に難しいことです。コツは「漏れなく、自分が見たいもの以外のものも含めて作品を観察する」ことだそうです。最初の「3P」はマクロ的な見方だとしますと、最後のPは、かなりミクロな絵画の見方です。例えば、画像に取り上げた有名な「モナ・リザ」は、口元描写のどこを捉えて微笑んでいると見えるのか、はたまたなぜ微笑んでいるのか、バックには何が描かれているのか・・などと観察を進めていくことで、見えてなかったものを見えるようにしていきます。ミクロな視点で絵を見ることを意識的に行っていくことにより、「観察」ができるようになっていきます。その結果、作品から何かを見いだせる力がアップし、絵を読み解ける量がだんだん増えて「美術の見方」がレベルアップしていきます。

以上、「美意識」を高めることが、経営の意思決定に直接役立つ、というテーマについてご紹介しました。そこまで気合を入れて絵を見たくない方も、美しい絵を見ることで心を落ち着かせたり、考えを巡らせることで感性を磨くことはできると思います。この秋の美術鑑賞を心よりお勧めします。

                                   2024年9月 山脇保生   

参考文献

山口周 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか

https://zeroart.jp/archives/39 美術鑑賞を楽しむための4つの「鑑賞のポイント」とは?  

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   7月 11日(木)   基本を理解する。

支援先企業の課題は「生産性向上」、「販路拡大」、「業務改善」、「組織力強化」等いろいろあります。先般ある事業者から自社製品の原価について明確にしたい旨の依頼がありました。自社製品・サービスについて原価を正確に知ることは黒字を確保し収支を安定化させるうえでの前提条件となります。ここを明確にしたうえではじめて本当の課題が見えてきます。

今回、収支を安定化して赤字を脱却し事業構造を堅固なものとするための基本的な4つの方策を説明しました。いわゆる損益分岐点分析を可視化させたものです。

➀売上を増やすために取引条件(価格改定等)を見直す。

②材料費、外注費等の変動費を下げる。

③人件費等の固定費を下げる。

④売上を増やすために数量を増やす。

当社の場合は、自社製品の原価を正確に把握することで、長年の取引価格の改訂につなげ、売上の挽回・拡大を図り赤字を脱出するという意図があり誠に的をえたものであり、高いご評価に繋がりました。

原価を明確にすることで上表にある変動費や固定費のうち削減できるものは何か?原価削減の要素が少なく、価格交渉も厳しいという状況にある場合はどうしたらよいのか?販売数量を増やすのが最上の対策であるのなら、どうしたらよいのか?全く新規の取引先を開拓するしかないのか?既存取引先での窓口を増やすことができないか?等々対策が明確になってきます。さらに今まで明確でなかった当社の経営戦略を新たに設定することも可能となりました。

 

経営改善と言った場合、「生産性向上」等のテーマに沿ったいろいろな手法があります。どの手法も一長一短があり、その時々の事業者の状況に応じ最適な手法が求められます。しかしそれが有効な結果に繋がるためには、事業者にその手法(やり方)を理解してもらい、本気で取り組んでもらう必要があり、「原価」という基本を理解することもその一つです。

 

今回のご支援で取引条件の改訂による売上拡大が軌道にのった次には、原価削減の見直しも重要なテーマとなり得ます。今回は収支を安定化させるための基本を理解し、そのうえで原価を明確にするという切り口から支援を行いました。BBHでは経営の基本に目を向け、具体的で分かりやすい支援活動を心掛けています。

 

                          文責   増井周司

 

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   7月  5日(金)   企業様から「計画達成の報告」を頂きました。

1.企 業 : プレス・溶接業

2.強 み : 圧倒的な品質力を基盤にして、複雑形状プレス、難加工材(アルミ)プレスで他社を凌駕している会社です。

3.コンサル経緯 : 

もう、7年のお付き合いになります。

最初は某信金の「新現役コンサルテーション」でお伺いしました。

その時は、主要取引先が海外生産移転を進めていた頃で、仕事量が大幅に減少していた時期でした。その取引先は私の出身会社であり、大変肩身の狭い思いをしました。それが「なんとかして力になりたい」との想いを強くさせました。

 

それから始まったのが「一緒に営業活動する」ことでした。

まずは、当社の強みを把握することから始めました。

いろいろお聞きしましたが、私は経営全般について勉強してきましたので、技術や製造現場のことはなかなか理解することができませんでした。それを補うために取引先に「当社とお付き合いするのはなぜですか?」と飛び込みで聞きに行ったりしました。

そしたら「難しい仕事は、あの会社にお願いをすることにしています。どんな難しく、困難なことでも、あの会社に頼めば何とかしてくれるのです。本当に頼り甲斐がある会社なのです」と返ってきました。

この言葉が、私の営業活動に拍車を掛けました。

幸い、私は大手企業の出身者でしたので、そのことをお話すると、どんなに初対面な会社でも、断られることなく、お会いすることができました。

 

本当に沢山の会社に行きました。当社の強みについてプレゼンしました。でも自動車業界は新規参入がとても難しい業界なのです。下請に新しい企業を入れると「工程変更となり」上位企業に申請し承認を得なければならないのです。

そんな関係で「いい会社」と理解を頂いても断られることが多かったです。

そんな中、たまたま自動車業界とは別の業界の会社さんと縁ができ、今ではその会社さんが3本柱の1つとなりました。とてもありがたく思っています。

 

事業計画の目標は3つ掲げました。

前者の取引先とのお付き合いが始まり、少しづつ業績が回復してきました。

これで、3つ掲げた目標のうち、2つは達成しました。

「あと1つの目標に向けて、これからも休むことなく前進します」と力強い言葉を聞いてきました。

 

 

4.計画達成の原動力になったこと

何と言っても社長さんの行動が素晴らしいのです。

「想いを 行動に移し 形にする」を本気でやるの姿勢には感服します。(昨年11月3日の投稿に詳しいことを書いております)

この一連の動きが完了するまで、トライを続けるのです。これが前出の取引先様のご評価につながっていのだろうと思います。

 

5.BBHならではの良さ

僭越ながら、私達BBHも、社長さんに負けないくらい「熱い想い」と「不撓不屈の精神」でご支援をさせて頂いております。 会社はすぐには良くならない(小生の経験知)ものです。 「長いお付き合い」と、「いつでも真剣さ」をお届けします。

 

6.企業様ご紹介

https://www.tanaka-seisaku.jp/   

文責 : BBH代表 大石勝美  

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   6月   23日(日)   コンサル雑記

 私事ですが65歳で会社を定年退職、その後2年間は顧問として残り、67歳で完全に仕事とは縁が切れた⽣活になりました。最初は、⼗分仕事をしたので今後⼀切仕事はしないと決めていましたが、ボランティアで良いのでお世話になったこの地域に何らかのお返しが出来ないかと考えていた所BBHからお誘いを頂き、お⼿伝いをする事になりました。

(その様な経緯で)経営相談を始めてから丁度5年が経過しました。この間県⻄部に置いて50社程度の(⻄部地区の)中⼩企業さんを⾒学させて頂き、15社程度の経営相談を⾏い、⼤変良い経験をさせて頂きました。この5年間の振り返り(感想)を以下に述べます。

 

 50社程度拝⾒した中で、社⻑さんが意欲的でドンドン業績を伸ばしている会社と最近の環境変化(特にコロナや⾃動⾞業界の再編の影響)でこの数年間⾚字に陥っている会社に⼤きく分かれていました。何が違うのかを考えてみました。

 

1)⼤きく伸ばしている会社では以下の事を強く感じました。

・社⻑が創業者(⼜は、社⻑が2代⽬以降でも新たな創業を志している)で、意欲的に事業展開している

・新たな業界(光関連、ロボット等)に参⼊し、積極的に挑戦している

・他社に無い(中⼩企業に難しい)設備投資をして、新たな製品受注を積極的に⾏なっている

・他社に無い技術を開発したり、⾼い技能の熟練者を雇⽤し、他者との差別化(短納期対応、⾼精度製品等)を図っている

 

2)⾚字に陥っている会社には以下の課題(基本的に会社組織として成り⽴っていない)が⾒受けられました。

・社⻑が2代⽬や3代⽬で、新たな事業への挑戦よりは現状を上⼿くこなす事に関⼼が払われている

・社⻑さんが総じて真⾯⽬で、経営⾯よりは(⼈⼿不⾜等で)現場での作業の⼿伝い等に時間が割かれている。従い、事業環境が⼤きく変化しているのに、経営的な対応(拡販対応、事業構造転換等)がされていない

・会社に於ける経営⽬標(理念と具体的な経営⽬標)が無く、従業員との⼀体性に⽋け、⽇々の改善がなされない

・他社と差別化が出来る製品(技術/品質)が無く、安値競争に巻き込まれる

・幹部⼈材が不⾜し、組織運営がされず、作業者個⼈の能⼒に依存している

 

 こうやって⾒ると伸びている会社は伸びている理由があり、⾚字の会社は⾚字の理由が有ります。社⻑さんや従業員各位の能⼒にそんな違いが有るとは思えないので、ちょっとした考え⽅の違いや⽅向性の違いが結果として⼤きな違いに繋がっていると思います。勿論業界の差異も⼤きいものがありますが、夫々の業界でも成功している企業さんは沢⼭有るので、ちょっとした違いを正す事で良い結果を⽣むと思います。

 

 私としては今後も経験を活かしながら少しでも⾚字会社の⿊字転換へのお⼿伝いが出来ればと思っております。⼜、私の苦⼿な分野でもBBHには他に11名の専⾨家が居り、彼等の協⼒を得る事で⼤抵の課題は解決出来るものと思っております。

 

最後に課題を持たれている社⻑さんにお伺いします。

・御社の強みと弱みは何ですか?

・御社の経営理念は何ですか?

・社⻑さんは、どの様な会社にしたいのですか?

 

このお⼿伝いをさせて頂きたいと思っています。

 

以上

 

  藤⽥博孝        

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   5月   31日(金)   健康について考えみませんか

体調を崩して10月からお休みをいただいていましたので、今回の活動報告は「健康について考えてみませんか」と題して、私の体験から脳梗塞という病気を取り上げてみたいと思います。

 

脳梗塞? と思われた方もいらっしゃるかも知れません。

そうですよね。皆様にとっては それほど身近な病気ではないかも知れません。

「名前は聞くことがあっても、あまり死亡率は高くないし、そもそも一部の高齢者がかかる病気」というイメージを持たれている病気だと思います。

ですが、私は その脳梗塞に昨年の10月に罹ってしまいました。

 

この病気に罹って初めて知ったことも多いですし、日頃からもっと注意をしていれば、異常を感じたときにもっと早く病院に行っていれば、という後悔もありますので、この体験などを皆様にお伝えしたいと思います。

 

その日は、朝 起床したときに視界がボケていたのです。症状はそれだけです。目を擦ると視界がボヤケて物が見えにくいことがありますよね。全くそんな症状だったのです。

当日は、朝から訪問先での仕事が入っていましたので、車に乗るために駐車場に行こうとしたのですが、まだ視界のボヤケが取れていないのです。結局、諦めてその日の仕事はキャンセルにしていただいたという状況です。

 

「最近は忙しかったから疲れかな!」と思い、その日は昼まで布団に入っていたのですが、やはり目のボヤケが取れない。

心配した妻が あちら、こちら に電話を掛けて、脳神経外科に行ってみたら、ということになったのは午後の3時過ぎでした。

 

街の医院(脳神経外科)から、サイレンを鳴らした救急車で医療センター病院に運ばれ、集中治療室に運ばれ、即入院といった具合です。

 

今の病状ですが、眼鏡での矯正視力は0.7程度までは回復しており、3月からは徐々にですが仕事に復帰できるようになりました。多少は不便を感じますがPC操作や書物を読むこともできるようになっています。

 

視力ですが、そもそも脳梗塞は脳の障害であり、目の病気ではありませんので眼鏡での視力矯正には限界があるのです。ですから脳の機能が回復しない限り、どんなに度の強い眼鏡をかけても視力矯正は0.7までなのです。

また、物を見るための能力は視力だけではなく、視野、明るさ、色彩など多岐に渡ります。今回の障害の影響はこれら全ての機能に該当していますので、見えにくさは皆様が想像するよりも大きいかもしれません。

 

私の病状はこのような具合ですが、一緒に入院していた患者さんのなかにはもっと重篤な障害の方もいましたので、「脳梗塞は本当に怖い病気」という実感です。

 

そこで皆様にお伝えしたいことは、

脳梗塞が疑われるときは 『迷わずに救急車を呼んでほしい』 ということです。

脳梗塞は時間との勝負と言われています。自家用車で病院に行った場合には、一般外来で待たされることもあるようですので、恥ずかしいとか、もし大したことがなかったらどうしよう などと考えずに救急車を呼んでほしいと思います。

 

脳梗塞の症状ですが、

1. 手に力が入らず、持っている物を落としてしまう

2. ろれつ が回らない

3. 人の話しが理解できない

4. 片目が見えない

などですが、「通常ではあり得ないような症状が表れたとき」は脳梗塞を疑ってもよいと思います。

 

前兆という観点から1つお伝えします。

これは自分の体験ですが、この病気を発症する数年前から、夜寝ているときに「足がつる」ことが多くなったのです。

遅い時間に酒を飲みながら夕食をして、そのまま寝てしまうことが多かったので、それが悪かったのかもしれません。普段から水を飲むことは少なかったですし、酒を飲んで直ぐに寝てしまうのですから、血液はドロドロだったのでしょうね。

今は酒も止めましたし、水もよく飲むようにしていますので、足がつることは全くなくなりました。

 

今でも後遺症は残っていますし、残念ながら後遺症が完全になくなることは無いかも知れません。でも不便ながらも多少後遺症があることが2度と再発をさせないための教訓なるかもしれない。そんな風に考えているところです。

 

この記事によって、皆様に脳梗塞という病気に関心を持っていただき、多少なりとも注意喚起にお役に立てていただければと思います。

 

文責: 小西兼幸

 

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   4月   22日(月)   奇跡を起こす目標の立て方【原田メソッド】

企業で、また個人としても利用できる目標達成の手法をご紹介します。

米国メジャーリーグで大活躍の大谷翔平選手が、花巻東高校一年生の時に書いた「目標達成マンダラチャート(右図)」が有名ですが、このチャートは【原田メソッド】の実践に用いられる1ツールでもあります。

 

1.原田メソッド(原田隆史氏の考案)の基本的な考え方

◇夢や理想は、言葉に出し紙に書き出すことで具体化する。

人は思考し、それを実現するために行動する。思考したことは、言葉に出し、書き出すことで目標が具体化され、実現に動き出すための行動力となる。

 

◇原田メソッドは目標設定とそれを実現するための手法であり、その主要ツールとして、

①オープンウィンドウ64(マンダラチャート)

②長期目的・目標設定シート、

③ルーチンチェック表、

④日誌 等がある。

 

◇その中で、今回は大谷選手でおなじみの「オープンウィンドウ64」につき、作成に際しての注意点・要点をご紹介します。

 

 

2.オープンウィンドウ64

◇目標およびそれを達成するために必要な要素を1ページに可視化。全体像は把握しやすいが、スペースが限られ定量的な表現がしにくい。


◇基本的な2つの考え方(右図参照)

基礎思考->4視点(心・技・体・生活)が隈なく含まれるような抽象的な表現要素

例)ご来店頻度アップ(技)

実践思考(アクション)->活動場面がイメージできる具体的な視点で表現

例)毎日、Aエリアにポスティングを100件行う。

毎月、ホットペッパーに公告を掲載する。

 

3.大谷選手の作成例(事例)を見る

①目標設定->長期目的・目標設定シート(上図②)にて事前に決め、中心に記載。

事例)「プロ野球ドラフトで1位指名を8球団から受ける」

②基礎思考->目標達成に必要と考える8要素を中心の周りに記載。

心・技・体・生活の4視点から決める。

事例)コントロール、キレ、スピード、変化球、運、人間性、メンタル、体づくり

ご参考:8要素の個々が4視点(心・技・体・生活)のどれに該当するのかを明示できるとよい。

③実践思考(アクション)->8つの基礎思考要素ごとに、個々の周りに8要素を記載。

現実にイメージできる行動(アクション)を表現する。

 

4.実際の作成手順

目標設定はできているとの前提で、基本思考要素:8個、実践思考要素:8×8=64個をポストイットに書き込みながら抽出する。このような作業は一般的に時間が無制限(4時間くらいは当たり前)にかかりがちです。そこで、効率的に作成する方法として、時間制限(タイマーセット)下での作成を推奨します。

 

⓪チャートの台紙(A3、手書きで枠取り)を準備する。

①基本思考要素(8個) :5分のタイマーセットにて、ポストイットに記載していく。10個ほどを記載できることがベター。8個に満たない場合には追加する。

②基本思考要素の抽出と優先順位付け :5分のタイマーセットにて、最優先(上段中央)から右回りに8個を優先順位順に選択。

台紙に貼り付ける。

③実践思考要素(64個) :個々の基本思考要素ごとに5分のタイマーセットにて、ポストイットに記載していく。10個ほどを記載できることがベター。

8個に満たない場合でも構わず続ける。要素が他の基本思考要素のものと重なっても構わない。

④実践思考要素の抽出と優先順位付け :5分のタイマーセットにて、最優先(上段中央)から右回りに8個を優先順位順に選択。

残りの基本思考要素においても同様に繰り返す。

⑤一通りの作業が終わったら、全体(心・技・体・生活の4視点、表現等)を調整する。要素の重複が気になる場合には、修正を加える。

この方法で作成した場合でも、全体案を作成するのに90分、仕上として、Excel等に転写することを考えると2時間は必要となります。

 

文責:ベストブレーン浜松 後藤泰山   

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   3月   21日(木)   業務分析と職務規定書

中小企業の問題解決の依頼を受けることが多くなりました。私の未経験の業種からも依頼があり、業務の問題解決を図ることもある。

今回はある食品加工事業者からの依頼で業務の見える化と組織の責任と権限について取り組んだ。

 

【業務分析】

 依頼先からの問題意識は業務の効率化と情報システムの有効性について確認したいということであった。食品業界については詳しくない為に私の勉強と依頼主の現状認識の為に業務分析を実施した。業務分析の方法として事業内容について業務運営を中心に3レベルに分けて深掘りを行なう方法を用いた。

 レベル1機能分析

 会社の機能としてどのような枠組みで運用されているか、一般用語で誰でも理解できる内容で記述した。

 まずは各小売店からの注文を受付て生産計画を立案し、直近の計画より材料の所要量計算を行ない、材料の発注を行なうと共に生産現場への作業指示を行なう。材料の仕入れ実績と製品の出来高より在庫管理を行ない、納期に合わせて製品在庫を引当て出荷する。実績を基に原価管理を行なっている。業務運営に必要なマスタデータの管理を行なっている。

 レベル2業務分析

レベル1で把握した各機能についてどのように運営されているかを分析し、一段レベルを掘り下げていく。

1機能を遂行するのにケースバイケースで幾つも業務に分かれており、それらを日常業務の中で各担当者が遂行している。

 レベル3 仕事

 各業務を遂行するためには手順があり、その一つ一つを仕事と位置付け定義していく。

 例えば、受注機能の通販注文について、受注を受付けてシステムに注文登録、注文変更を受付、納期回答、注文キャンセルを処理する仕事がある。それぞれの仕事の内容を分析し、まとめている。

 

このようにして業務分析の結果をレベル構造で現すことによって業務の見える化を図る。

分析の途中で担当者、経営者との話し合いを持ち、どのように業務運営を行なっているか相互理解を深めていくことができた。その過程において、

 ・何でこんな運用になっているか

 ・誰がこんな運用にしたか

等、今般国会での質疑応答のような議論がなされていたが、肝心にことはこれらの分析を通じ、どの部分が非効率なのか、どのように改善を図るかがポイントである。

例えば、受注部門が注文の種類別に分散していたので、受注部門の一本化を図り集中化したり、材料の発注が工場単位に分かれていたが、材料発注のEDI化を図る本社で集中購買化することにした。

 

【職務規定書】

 今回の業務分析を進める中で経営者・現場管理者と会議を行なったが、会議中に参加者の発言から会社の業務運営に関わる責任と権限が不明確であり、誰が決めたのか、なぜこのようにしたのかといろいろな意見があった。

 中小企業にありがちな役割分担が明確でなく、結果について誰が責任を持つのか不明確で日常の業務が行なわれている。また、組織図は存在しているが、組織図の中の担当課長が空席になっているような幽霊部署が存在している。その部署には担当者は存在しており、担当者任せで業務が運用されているケースもある。そのような状況下では問題が発生した場合、誰が責任を持って対応するか不明確であるため、経営層に図って「職務規定」の定義を行ない、責任と権限の明確化を行なうことした。「職務規定書」は組織変更に対応して改訂されるように総務部門に担当してもらい、新入社員の研修時、社員の異動時の引継ぎ、問題が発生した場合は対策部門の明確化に活用することにした。

 

職務規定書の内容について

1.職位 記述する職務規定書の職位

2.責任役割期待効果 職位の担当責任と会社への貢献内容を表す

3.職務内容詳細 担当業務の内容を記述

4.職務権限 業務を遂行する上での六つの骨格(人、金、モノ、設備、注文、情報)についてとの

ような権限を有するか記述

5.会議 参加する会議を記述し、主催者か参加者か明確にする

6.食品衛生 食品加工業者として重要に食品衛生への関与を表す

7.安全衛生 会社の安全衛生への関わりを表す

8.災害時危機管理 災害時の対応内容を記述

以上の内容を職務規定書で表すようにした。

会社の8部門について担当者へのヒアリング、管理職の確認を得て全て記述し、総務部門に引き渡した。

 

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業務分析と職務規定書(参考資料).pdf
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合同会社ベストブレーン浜松 小野 哲  

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   3月   18日(月)   支援開始前に「企業さまに納得いただける支援方法」をプレゼンさせて頂きました。

1.企  業: 樹脂成型品製造 (45名)

2.テ  ー  マ: 経営改善 (収益構造改革と生産性向上)

3.支援体制: 3人体制によるチームコンサル (経営全般1名、生産性改善1名、ITシステム動作分析1名)

4.プレゼンを実施した経緯

当該企業様は5年間に亘って経営改善に奮闘されてきました。しかしながら、昨今の「自動車業界の低迷」により、思うような成果が得られませんでした。そこで我々に声がかかったわけですが、現状をお聞きすると、どの中小企業に見られるように「改善に関わる人材不足」がありました。 従業員の方々は限られた人材の中で日々の業務に追われ改善に関わる時間がないのです。 このため社長さんは改善に躊躇されていました。

 

5.社長様の悩みを解決するプレゼン

私たちは3つのことを考えました。

① 社長さんが納得して取り組んでいただけるように「我々の改善内容と期待する効果」を予めイメージ提供すること。 

② 調査分析にできるだけ企業さまの負荷をかけないように「ITの計測・分析ツール」を屈指すること。 

③ 外部関係機関(4機関)と歩調を合わせ「改善に必要な時間と支援」に協力して頂けるようにすること。

これらを、資料や動画を使ってプレゼンをさせて頂きました。結果、参加者全員に賛同して頂きスタートできるようになりました。

 

6.BBHならではの活動

多くの企業さまが「経営改善」をうまく進められないのは、やり切る力がないことによるものです。 改善には、多くの時間と労力が付きものです。これを乗り越えないと結果はでません。 ところがこれが大変難しいのが現実です。 このことに、どれだけ寄り添えることができるかがコンサルタントとして必要になります。 私たちは、これを「チームコンサル」と「ITの力」で寄り添っていきたいと思っています。


文責: BBH代表 大石勝美  

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   2月   16日(金)   中小企業のDX推進の課題と取組みのヒント

中小企業がDX化を推進するに当たりその課題と取組み方について簡単にまとめてみました。

◆DX化と取り組み手順

 DX化というのは単にIT化することではありません。経済産業省の定義を引用すると「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」とあります。

 DX化の取り組み手順を右図に示しますが、最終目標は経産省の定義の内容だとしてもまず『着眼大局着手小局』の観点から自社の経営戦略を明確にした上で、できることから始めることが重要です。

 

◆デジタル人材の不足

 DXを推進するためには専門知識を持つ人材が必要ですが、中小企業は情報システム部門や専門人材を持つことは難しい面があります。その対策としては必要な技術スキルを持つ外部の専門家やコンサルタントに一定期間の支援を依頼することで企業内に技術的なノウハウを導入できます。但し、外部人材にすべてを任せるのではなく、DX化の企画検討や導入過程に社員が参画し、システム導入後は社内人材だけで運用する人材を育て体制を整えることが重要です。

 

◆がんじがらめのExcelからの脱却

 卑近な例として、Excelの得意な社員に社内業務のデータ収集や集計処理をまかせ、経営幹部が次々と追加機能を要求することで肥大化し、担当社員にしか対応できない属人的な仕組みになっている例が見受けられます。さらに共有化のために社内サーバーで利用することでちょっとした操作ミス等で計算式やマクロが機能しなくなり、担当者がほぼ日常的に対応に追われることが発生しています。この状態から脱却することが重要です。

 

◆クラウドアプリの活用

 また例えば個別案件受注型の事業において、その予実績管理や業務進捗・日程管理をExcelで処理し、前述のがんじがらめになっている例があります。これらの業務は管理する内容や必要な機能は事業分野別でみれば大部分が共通であり、現在では多くの事業分野別のクラウドアプリが提供されています。サーバー等のハードウェアの調達が不要で、アプリを運用するためのマスター類を設定し、ネットワークにつながるパソコンがあればサブスク型の課金ですぐにでも始められます。

 最近はノーコード・ローコードという専門的なプログラム知識が不要な開発ツールの利用が拡がっています。一般社員が自分たちの必要な機能を少しずつ拡張しながら業務アプリを開発し生産性の向上を実現することが可能です。いきなりクラウドアプリを導入せずに自社にとって本当に必要な業務からノーコード・ローコードツールで小規模に導入し、現場で運用検証しながら最終的に自社に合うクラウドアプリを選定するという方法も有効です。

 

◆資金的な課題

 自社専用のプログラムを外部発注してDX化を推進する場合、多額の費用がかかります。自社は他社と異なり特有・固有の業務と思いがちですが、多くの場合は社内運用を少し見直することによりクラウドアプリで充分な効果が得られます。DX化推進の人材調達は期間を限定した外部専門家を活用し、ITツールはクラウドアプリを活用するというパターンで固定費化しない運用が可能となります。

 

◆モチベーションアップと人材育成

 自分と自部門の業務を効率アップするには連携する部門ともコミュニケーションを取りながら取り組む必要があります。そこでノーコード・ローコードツールを社員自身が活用することで業務ルールや運用方法をシステム化し、全社での生産性の向上を目指します。これらの過程が人材育成にもつながり、全社に貢献するモチベーションアップにもつながります。

 

合同会社ベストブレーン浜松では上記のようなDX推進課題を各分野の専門家がチームコンサルティングで支援しています。お気軽にご相談下さい。

 

合同会社 ベストブレーン浜松 小川 貞明  

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   1月   15日(月)   サイバー攻撃は他人事ではありません、事業継続計画を作成し万全な対策を!

◆静岡県事業継続計画モデルプラン第4版について◆

 

 サイバー攻撃は大企業だけが被害に遭うものではありません。中小企業でも実際に被害が発生しています。ある調査では、調べた30社中30社全てが攻撃を受けているという報告もあります。実際に攻撃されてしまうと対応コストは破格で、復旧費用は1,000万円、お詫び状費用500万円、損害賠償は5,000万円掛かるというサイバー保険の試算もあり、事業の継続を脅かすものとなります。

 これらの状況からも、中小企業の経営者は、事業を継続するために「サイバー攻撃対策」を自らの意思で決定し、対策活動を先導する必要があります。

 「まだ取り組みをされていない」「進め方に困っている」または「対策を強化したい」などの企業の方々は、サイバー攻撃を事業継続の脅威として考え、事業継続計画の作成や見直しを行ってみてはいかがでしょうか。

 「静岡県事業継続計画モデルプラン」が9年ぶりに改訂され第4版になりました。サイバー攻撃の対策を進めるうえで非常に参考になるモデルです。作成や展開セミナーなどをお手伝いさせていただく機会があり、BBHの今回の活動報告は、この第4版の内容を簡単にご紹介いたします。

 第4版の改定は、自然災害だけでない複数の脅威(マルチハザード)を事業継継続の対象とすることを推奨し「サイバー犯罪」の記載が追加されています。

 

 

1.モデルプラン4版概要

(名称)静岡県事業継続計画(BCP)モデルプラン第4版

    ―BCMで組織を強くしよう―

(策定)令和5年10月

(特徴)

局地的な豪雨や台風などの風水害の頻発、新型コロナウイルス等の感染症の流行を踏まえ、最新の知見や情報に更新したことに加え、新たに、感染症やサイバー犯罪等のマルチハザードに関する緊急時の対応を追加しました。そして、BCPを平常時の経営や業務に活かし、組織体質の強化を図るBCMの考え方を徹底出来るように、全体構成や作成様式の工夫、入門編との整合性に配慮しています。

※静岡県HPの「静岡県事業継続計画モデルプランについて」より引用 

このサイトから静岡県が提供している各種モデルプランがダウンロードできます。

https://www.pref.shizuoka.jp/sangyoshigoto/kigyoshien/1046789/1046792/1043017.html

【サイバー攻撃のイメージ】

【静岡県事業継続計画モデルプラン本編 表紙】


2.マルチハザード (本編P53 6章 マルチハザードへの対応)

 

 

 マルチハザードの考え方は、地震や風水害など自然災害に対する脅威だけで無く、感染症、サイバー犯罪など自社の事業継続に影響を与える複数の脅威(マルチハザード)を考慮し対策を検討することです。

【マルチハザードの考え方】


3.サイバー犯罪について (本編P56 6.02 サイバー犯罪等への対応) 

 

サイバー犯罪では、犯罪を回避する対策(自然災害の場合は減災対策)と、犯罪が実行された際の対策(自然災害の場合は代替対策)を考える必要があります。犯罪を回避できず攻撃を受けた際は、代替対策による対応を行い事業の復旧を試みます。(バックアップからデータを戻すなど)

【サイバー犯罪(攻撃)の対策整理表】(本編P56)

 左から右へと時系列に合わせて、縦の経営資源毎の対策・行動が整理されています。

 

・経営資源エリア

サイバー犯罪で影響を受ける(ソフトウエア)(ハードウエア)(情報)と対策に必要な(ヒト)の資源で分類されています。

・事前エリア

オレンジ⇒攻撃回避対策

グレー ⇒代替対策

・感知エリア

攻撃を受けた際の状態

・初動エリア

被害の拡大防止、二次被害の防止の行動

・事後エリア

グレー⇒代替復旧の対応 

黄色 ⇒再発防止の対応(減災対策)

【サイバー犯罪(攻撃)の対策整理表】



ベストブレーン浜松では、事業継続計画のご支援も致しております。

どうぞお気軽にお声掛けください。

文責;大竹秀昇